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2015.10.10

第8回訪問歯科ブログ

◯月◯日
今日は仕事が終わった後、自宅から車で20分程の母の家へ行きました。

母は89歳。
3年前に2度の骨折という困難を乗り越えて、杖や手すりを頼りにゆっくり歩き、ゆっくり行動しながら、今も自立してひとり暮らしの生活を続けています。毎週◯曜日は私と一緒にやっている宅配注文品が届く日です。届いた品々を2人で分配し、また次週のカタログから商品を選び注文用紙に記入しました。

そしてその作業を終えると一休み。 一緒にお茶を飲み、家に帰ると忘れてしまうようなたわいない話をします。 今日は母が梨を切ってくれました。私は八つ切りにした梨を前歯でかじって食べました。母は八つ切りの梨をさらに三等分位に薄くスライスして食べていました。上は総義歯、下は部分床義歯を使用し、自分の歯が少なくなった母は大きいもの、硬いもの、噛み切りにくいものは苦手です。

義歯になると、自分の歯が全部そろっていた時と同じように強い力で噛むことは難しいかと思われます。しかし、義歯が痛くなったり、不調の際は歯科受診をし、調整し、長年義歯と付き合っている母は、いつも私とだいたい同じものを食べています。

身体の具合が悪くなった時、お口の機能の状態も悪くなりがちです。今まで食べることができていたのに食べにくくなったり、またお口の中の汚れがひどくなったり、いろいろあります。 そうした時に、大きな虫歯があったり、義歯の不具合により使用できていない状態だったりしますと、健康な時には対応できていたお食事にも支障が出て、お食事のレベルの低下につながることも多々あります。 歯科治療の苦手な方 敬遠されている方は、結構いらっしゃるかと思います。

ですが、、、虫歯や失った歯の部分は放っておかず、対処することをおすすめします。また、脳血管障害、認知症等、脳の機能が低下してきますと、お口の中が過敏になったりします。御自分での手入れが困難になった時、他の方がサポートしようとしますと、歯磨き・義歯の手入れの際、お口に触られることを断固として拒否、拒絶されたりなさることもあります。

常日頃、若い時、健康な時から、かかりつけ歯科医を持ち、歯科医院と仲良く、きちんと虫歯治療や義歯の調整、また、歯のクリーニング等をすることにより、お口の中に触れられることを苦痛に思わず、慣れていて頂けると良いなと思います。

帰宅途中、車を運転しながら、これから我が家の夕食は何にしようかと考えつつ、、、 最近入院生活を経験した私自身も、そして高齢の母も、今現在『食べたいもの・食べるべきものを自分で考え、自分で作り、自分で食べる』ことをしている有り難さを 私は実感しています。だからこそ、在宅の高齢者の方、施設に入所されている方、皆様が、お口に関する問題を少しでも解消して、美味しく、楽しく、安全にお食事を摂れるように支援、手助けができればと願っています。

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