予防のための定期検診

歯が痛くなってからでは歯を削る治療が必要になるため、治療を繰り返すことで削れる歯質がなくなり、いずれは抜歯が必要になってしまいます。
また、日々の歯磨きができているつもりでも、磨き方の癖や技術の問題で歯垢が残る場合があります。歯垢は約2日で石灰化がはじまると言われており、その後おおよそ2週間ほどで歯石に変化して歯磨きでは落とせなくなるため、やはり定期的な歯のクリーニングが欠かせません。
予防歯科では、むし歯や歯周病にならないように歯のクリーニングや歯磨き指導に歯石除去、食生活のアドバイスなどを行っております。歯を失い、会話や食事などに影響が及ぶ事態を防ぐためにも、歯のトラブルにならないように歯科医院に通うことを意識してみてください。
歯を失う原因
日本人が歯を失う原因は、第1位が歯周病、第2位がむし歯です。歯周病は、ある程度進行するまでは自覚症状に乏しいため、気づいたときには歯茎や歯槽骨が大きく溶かされて歯が揺れるようになっているケースも少なくありません。
むし歯も象牙質にまで到達し、神経に刺激が伝わらなければ痛みやしみるなどの症状が現れないため、治療で歯を大きく削ることになる場合がほとんどです。
予防歯科で行うこと

予防歯科メニュー
PMTC(歯のクリーニング)
PMTCでは、専用器具を用いてバイオフィルムや歯石といった歯磨きでは落とせないものを徹底的に除去します。バイオフィルムは細菌の集合体で、歯の表面に強力な膜を張ります。歯石は歯垢が石のように固くなったものであり、歯ブラシで擦っても落とすことはできません。PMTCでは、歯の汚れを取り除いた後に歯の表面をつるつるにして、汚れを付着しづらくします。
歯石除去(歯石取り)
スケーラーと呼ばれる器具を用いて歯石を除去します。歯の表側、裏側、歯と歯の間まで徹底的に歯石を取り除きます。
歯磨き指導
歯磨き指導では、歯の染め出しで磨けていないところを把握し、歯科衛生士が磨き方をアドバイスいたします。デンタルフロスや歯間ブラシなどの併用もおすすめし、セルフケアの質向上をサポートします。
フッ素塗布
フッ素は歯質を強化してむし歯の予防する成分です。安全性が高く、小さなお子さんでも受けていただく事が可能です。
効果は約3ヶ月程度といわれているため、効果を維持するために年4回ほどは受ける必要があります。
シーラント
シーラントは、汚れが溜まりやすい歯の溝に歯科用プラスチックを流し込み、特殊な光を当てて硬化させることで、汚れが溜まるのを防ぐ処置です。6歳臼歯に対して行うことが一般的であり、痛みやしみるなどの症状はないため、お子さんにも受けていただきやすいでしょう。